Hand-Heart Design Firm(手心設計事務所)は、RAYFU 瑞滬企業と震南鐵線のブランドアイデンティティの刷新を担当しました。ブランドワークショップで企業の中核価値を整理し直し、「品質第一・熱意あるサービス・継続的改善」を新しいロゴタイプとブランドビジュアルに落とし込んでいます。30年以上にわたって製造に携わってきた企業を、実績を認められたサプライヤーから、はっきりと識別されるブランドへと位置づけ直すプロジェクトです。デザインの範囲は、瑞滬企業と震南鐵線のロゴタイプ、ブランドカラー、商標の完成データと使用規定、そして公式サイトのキービジュアル3点です。
Design Concept
RAYFU 瑞滬企業が、ブランドアイデンティティを見直した理由とは?
RAYFU 瑞滬企業と震南鐵線は、ねじなどの締結部品(ファスナー)の分野に30年以上携わってきました。線材の生産からねじの製造、世界各地への輸出まで一貫したサプライチェーンを築き、M.I.T.(台湾製)の製品で国際市場を開拓し続けています。企業規模とグローバル展開が拡大するにつれ、既存の商標とブランド資産では、企業の専門性やブランドのポジショニングを十分に表せなくなっていました。そこで Hand-Heart Design Firm は、ブランドワークショップと詳細なインタビューを通じてブランドの中核価値と今後の方向性を整理し直し、現在の成長段階に見合ったブランドアイデンティティシステムを構築しました。

新しいロゴタイプは、「品質第一・熱意あるサービス・継続的改善」をどう表しているのか?
ブランドリサーチを進めるなかで、RAYFU の強みは成熟した製造技術だけでなく、長年培ってきた企業文化にもあることが見えてきました——品質への高い要求、顧客の要望への積極的な対応、そして工程とサービスを磨き続ける姿勢です。そこで「品質第一・熱意あるサービス・継続的改善」という三つの中核価値にまとめ、ブランドの視覚言語に落とし込みました。新しいロゴタイプは、安定感のある角張った字形で専門性と品質を伝え、角の丸みでサービスの温かさを表しています。締結部品の線材を思わせる造形を取り入れて改善と成長を続ける姿勢を象徴させ、落ち着いた RAYFU ブルーで、信頼できる国際的なブランドイメージを築いています。
デザイン説明によると、角張った字形は安定感を生み、角の丸みは温かなサービスを表し、字形全体からは効率とスピード感も伝わります。欧文には輪郭がはっきりして読みやすいサンセリフ体を用い、ねじ製品の堅牢さと耐久性に呼応させています。ロゴタイプはブルーとグレーの2色で構成し、下に正式社名 RAY FU ENTERPRISE CO., LTD. またはスローガン QUALITY・ENTHUSIASM・SERVICE を組み合わせることができます。ブランドカラーは RAYFU ブルー(Pantone 2985U)とし、Pantone Cool Gray 10U のグレーを合わせています。
ブランドアイデンティティを、公式サイトのキービジュアルにどう広げたのか?
ロゴタイプと色が決まった後、同じデザイン言語を公式サイトのキービジュアル3点に展開しました。「HIGH QUALITY PRODUCTS」は拡大したねじを主役に、リズムのある配置と金属の質感で精度と品質へのこだわりを表し、背景にはロゴの幾何学的な角のカットを入れています。「BEST POSSIBLE VALUE」は、ロゴの線を道路や産業のネットワークに見立て、建築、交通、テクノロジー、製造の場面をつなぎ合わせて都市の風景を描きました。ねじは、都市の営みを支える結節点のような存在として描かれています。「CONTINUOUS IMPROVEMENT」は、ねじと太陽光発電設備を組み合わせてグリーンエネルギー産業での製品の用途を示し、前へ伸びる線で技術の継続的な進化を象徴しています。
ワークショップから最終データまで、デザインはどのように固まっていったのか?
2024年2月下旬(ファイルの日付による)に、マークの微調整とロゴタイプの初稿案を提案し、瑞滬企業のブランドワークショップを行いました。3月からは欧文ロゴタイプと公式サイトのキービジュアルの方向性をあわせて提案し、5月までに初稿案を第3版まで作成しています。5月から7月にかけてのブラッシュアップ段階では、ロゴタイプとキービジュアルを第3版まで修正し、キービジュアルはさらに単独で第5版まで調整しました。8月には震南鐵線のロゴタイプのブラッシュアップ案をまとめ、両社の商標の完成データ・使用規定と、ロゴタイプのアイソレーション(周囲に確保する余白)も整理しています。プロジェクトは2025年1月に完了しました。
今回のブランドアイデンティティの刷新は、ロゴタイプを新しくするだけのものではありません。30年以上にわたって積み上げてきた専門性、品質、信頼を、見分けがつき、受け継いでいけるブランド資産へと変えるためのものです。新しいアイデンティティで、より明快で一貫したブランドイメージを築き、製造力で市場に認められてきた RAYFU が、国際的な識別性と長期的な価値をもつブランドへと発展していくことを後押しします。
RAYFU のロゴタイプとキービジュアルは、それぞれ何を伝えようとしているのか?
RAYFU のロゴタイプは専門性、サービス、継続的改善を伝えることを意図してデザインし、公式サイトのキービジュアルはロゴタイプとロゴの造形を展開したものです。
- ロゴタイプの角張った構造は、専門性と品質を伝えるためのものです。デザイン説明では、角の丸みが温かなサービスを表すとしています。
- ロゴタイプには締結部品の線材の造形を取り入れ、企業が改善と成長を続ける姿勢を象徴させました。
- ロゴタイプは RAYFU ブルーとグレーの組み合わせです。RAYFU ブルーには、信頼できる国際的なブランドイメージを築く意図があります。
- 公式サイトのキービジュアル3点では、ロゴタイプの線とロゴの幾何学的な角のカットを画面のなかに展開しています。
RAYFU の進め方は、どのような企業の参考になるのか?
企業の商標やブランドの展開方法を見直している場合は、RAYFU の進め方を参考にできます。
- 製造業として海外市場へ事業を広げ、ブランドのポジショニングを見直す必要がある場合は、まずワークショップで中核価値を整理する進め方を参考にできます。
- 2社のアイデンティティを同時に刷新する場合は、会社ごとに商標の完成データと使用規定を整える方法が参考になります。
参考にする際は、まず価値を整理し、そのあとでロゴタイプ、応用展開へと進めるとよいでしょう。
価値の整理からロゴタイプ、応用展開までの進め方は、ブランドリニューアルのページにまとめています。





完了時期
プロジェクト企画
デザインリーダー
デザイナー
2025.01
蘇連捷、王彥筑、蕭婉智
潘東
楊千瑩、林采霓